百物語_壱
九十九の物語が封じられた
真夏の深夜2時のカーブ
霊感など無く、霊など信じない私が 一度だけ不思議な体験をした事があるので、その時の話をいたします いまから約30年前、当時の職場は山道を抜けた所にある、とても田舎な場所にありました 8月のある日、夜中だと言うのにジメジメとしていてなんだか気持ちの悪い感じの日だった 『今日も帰りが遅くなってしまったなぁ~』と思いつつ 街灯や信号機がほとんどない真っ暗な山道を ヘッドライトの光だけを頼りに車を走らせて
赤いライター
ある日の夜、自分の部屋で寝ていた私は、夜中にふと目が覚めた。 真っ暗闇の中で ボーーーーッとしていると。。。。。 あれ???? 部屋の中に他に誰かがいる気配がする。。。。 私はうつぶせで 顔はドアとは反対を向いて寝ていたので 私からは部屋は見渡せない。。。。 耳を澄すと ミシッ。。。。ミシッ。。。。と床の音がして 私が寝ているベットの方に ゆっくりと近づいてきてる音がする。。。。 別室で
閉まらない窓
茂原の住宅街を夜に歩いていた。 ふと気づく。 すべての家の窓から、同じ人がこちらを見ている。 顔も、姿勢も同じ。 目が合うと、一斉にカーテンが閉まる。 最後の一軒だけ、閉まらない。 そこを覗く。 誰もいない。 だがガラスに映った自分の後ろに—— さっきの“同じ顔”が立っていた。
消える写真
外房の海で撮った写真に、知らない人が写っていた。 自分の後ろに、はっきりと。 心当たりはない。 翌日、その人は消えていた。 だが、代わりに自分の顔が歪んでいる。 気のせいかと思った。 次の日、歪みが少し広がっていた。 それ以来、写真を撮るのが怖くなった。 どこまで変わるのか、分からないから。
普段は見えない場所で作られている水まわり製品の話
茂原にあるTOTOハイリビング株式会社って、名前だけだとピンとこない人もいるかもしれないけど、実はTOTOグループの一員として水まわり製品を作ってる会社なんですよね。 キッチンや洗面化粧台なんかの住宅設備に関わっていて、いわゆる最終製品として全国に出ていくものをここで作ってるって聞きました。 知り合いが工場見学に行ったことがあるらしくて、その話で印象的だったのが、「見えない部分ほどちゃんと作り
この地域に、あなたの会社は何を残しますか
百物語がつくるのは、“記録”ではなく“意味”です
地域には、本来たくさんのストーリーがある。 人の営み、企業の挑戦、日々の出来事、何気ない記憶。 しかしその多くは、語られないまま消えていく。 記録されなければ、存在しなかったことと同じになる。 百物語は、それを変えるための仕組みだ。 誰かの体験や想いを投稿し、積み重ねていく。 それは単なる読み物ではなく、この地域の“思い”を言語化し、残していく行為でもある。 時間が経てば経つほど、その価値
クリーニング店の袖口
住宅街のクリーニング店で働く美咲は、返却前のコートの袖から、自分ではない誰かの指先が覗くのを目にする。見間違いと思った違和感は、やがて仕事場の内側へ入り込んでくる。
袖を先に通るもの
住宅街のクリーニング店で働く美紀は、仕上げ中の上着の袖が、誰も触れていないのに内側から膨らむのを見る。月曜の夕方、いつもの仕事場に奇妙な気配が入り込む。
あなたの町の「説明できない話」を、百物語へ
今週の百物語を振り返りながら、町や家族、学校、職場に残る不思議な記憶を募集します。うまく説明できない小さな話も歓迎します。
マイクが息を吸う朝
地域ラジオ局の朝番組で、話していない声を拾い始めた一本のマイク。やがて異常は放送席を離れ、人の声そのものへ触れ始める。
座面の下から押すもの
車両用シートを修理する工房に届いた古い長椅子。誰も触れていない座面が、まるで下側から人の形に押し上げられ始める。
軒下の土は練るな
山あいの陶房に勤める青年が、軒下に置かれた粘土を工房へ戻した。その土地に伝わる「土の客」の言い伝えを知ったのは、粘土を練り始めたあとだった。
稲穂の下を歩く女
九月、山あいの集落で稲刈りを手伝う青年は、まだ刈っていない稲穂の下を、人とは思えない姿勢で進む女を見る。古老が口にしたのは「穂伏せ」という呼び名だった。
クリーニングから戻った白衣
専門学校の実習助手が受け取ったクリーニング済みの白衣。袖を通す前から、その布には誰かが着ているような癖が残っていた。
練り台の下で、粘土が息をしていた
放課後の美術室で再生粘土を片づけていた実習助手は、誰も触れていない粘土の塊に、内側から押されたような指の跡を見つける。
透明氷の乾いた四角
港町の製氷工場で働く男性が見つけた、透明な氷の中の乾いた空洞。そこには工場を真上から見た光景が閉じ込められていた。
傘の内側だけが濡れている
雨の降っていない月曜、会社の傘立てから水音がした。乾いた透明傘の内側だけに水滴がつき、その下では誰かの濡れた髪が肩をかすめる。
レシートの裏に残った町を、聞かせてください
財布や引き出しに眠る一枚の紙から、地域の記憶をたどる日曜特集。百物語が探している物語と投稿の手がかりを紹介します。
削ってはいけない背比べ
実家を片づける土曜の午後、柱の背比べを削るたび、父と兄の記憶が一つずつ失われていく。木に残されていたのは、家族の成長だけではなかった。
零番杭は、まだ打っていない
河川跡の土地を測るたび、打った覚えのない零番杭が三脚へ近づいてくる。測点を結んだ先で、二人は土地そのものの異常に気づく。
百枚目を漉いてはいけない
山あいの紙漉き場で、帳面より一枚多い和紙が見つかった。九月最初の木曜日、百枚目を作ってはならないという古い決まりが残っていた。
奥行きマイナス二・四センチ
返品倉庫の寸法計測機が、一つの段ボールにありえない数値を印字した。再計測するたび、箱ではなく作業場のほうが狭くなっていく。
三十一枚目の机
三十人分のプリントを刷ったコピー機から、教室を真上から描いた一枚が混じった。そこには、数えた覚えのない机があった。
午後六時四十二分の空欄カード
水曜夕方、専門校の古い打刻機が無人のまま動き、氏名のないカードを吐き出した。事務職員が戻したはずのカードは、存在しない三十七番の位置へ移っていく。
三十六部のあとの一枚
生徒三十六人分のプリントを刷ったあと、複合機が余分な座席図を吐き出した。そこには、教室にないはずの三十七番目の机が描かれていた。
十八時四十分の点検票
放課後の教室で、施設管理員は机の数が一台多いことに気づく。その天板には、まだ訪れていない時刻の点検票が置かれていた。
三十一番は、まだ校内にいる
水曜の夕方、全職員の退勤を確認したはずの校務員は、管理端末に残る「三十一人目」の表示を見つける。その所在は、使われていない旧準備室だった。
終点まで一人多い
エンジンをかける前、誰も乗っていない車内で降車ボタンが鳴りました。赤いランプが一つだけ灯り、運転席の表示には、行き先の代わりに「帰り」と出ていました。整備用の鍵で電源を落としても文字は消えません。九月最初の火曜日、朝六時四十分。車庫のシャッターは半分開き、外では草刈り機の音がしていました。それなのに、バスの中だけが夜のように静かでした。 私は週に三日、山あいの集落を回る小型の巡回バスを運転してい
青い回収網の「あと一軒」
九月最初の火曜日、空の集積所から聞こえた「あと一軒」という声。瓶回収の当番を務める私が、青い網の下で見つけたものとは。
瓶を一本も出していない集積所で、ガラス同士が触れる音がしました。続いて青い回収網の下から、女の声で「あと一軒」と聞こえたのです。九月最初の火曜日、午前五時十二分。私は当番札を首に下げたまま、誰かが網の内側に隠れているのかと思い、固い結び目へ手を伸ばしました。すると空のはずの網が、冷たい潮の匂いを吐きながら内側から一度だけ持ち上がりました。 私の住む三階建てのアパートでは、毎週火曜日が空き瓶の回収
八番ロッカーの七分後
月曜の夜、注文した覚えのない荷物を告げた宅配ロッカー。開いた八番扉の奥には、七分後の時刻と見慣れた買い物袋が待っていた。
帰宅者、二名
月曜の夜、施錠された部屋の内側から現れた一枚のレシート。そこには明日の日付と、身に覚えのない人数が印字されていた。
消えた影の秘密
ある夜、突然消えた私の影。その原因を探ると恐ろしい真実にたどり着く。
TEST
TEST
TESTTEST
七夕顛末記 #20 スポンサーは誰のものなのか
七夕まつりの準備が本格化し始めた頃。 怪談夜会も少しずつ形になり始めていました。 出演者が決まり、会場が決まり、スポンサーも少しずつ集まり始める。 ようやく、この企画が現実になろうとしていた頃の話です。 私はスポンサー営業をする中で、一つだけ大切にしていたことがありました。 それは、 「協賛してください。」 ではなく、 「この挑戦に価値を感じていただけたら、一緒に地域を盛り上げませ
最後の乗客
終電に飛び乗ったのは、日付が変わる少し前だった。 車内は静かだった。 仕事帰りらしい人が数人いたはずなのに、気づけば誰もいない。 「終点です。」 車掌のアナウンスが流れても、私は疲れ切って立ち上がれなかった。 ようやく荷物を持ち、ホームへ降りる。 駅はひどく静かで、売店も改札も灯りだけが残っていた。 改札へ向かう途中、運転士が私を見て不思議そうな顔をした。 「お連れの方は?」 「え
三度目だけは橋を渡るな
「同じ橋を一日に三度渡るな。」 祖父は酒を飲むたび、その話をした。 理由を尋ねても、 「帰ってこられなくなるからだ」 としか言わない。 子どもの頃は怖かったが、大人になるにつれ、そんな言い伝えも笑い話になっていた。 盆休みに久しぶりに故郷へ戻った私は、祖父が亡くなったことを知る。 葬儀を終え、翌日には町へ帰る予定だった。 村外れには一本の古い石橋がある。 川幅は狭く、今では新しい道路もできているた
夜のスーパーマーケット
これは自分が20代の時に体験したお話です。 当時自分はスーパーマーケットの魚屋で働いていました。 季節は5月のゴールデンウィーク期間 翌日の仕込みで夜遅くまで作業場に居ました。 『渡辺さんお先に失礼いたします』 レジのパートさんが帰られ、店内には自分1人きりになりました。 作業の続きをしていると 不意に 「コツ、コツ、コツ」と ハイヒールの足音が聞こえて来ました 自分が居る作業場から真っ直ぐ、店
実家の話し
これは、私の実家で起きた不思議な話しです。私がまだ小学校4年生ぐらいの頃、家の中で宿題をしているとテレビもついていないのにどこからか女の人と男の人が話している声が聞こえるのです。あれ?何かひそひそ聞こえるなぁくらいでその時は特に気にせず過ごしていましたが、何日かしてまた家でマンガを読んでいると、テレビもついていないのにひそひそと聞こえてきて、あれ?まただなぁ、何だろう?と思いましたが怖い感じも無く
灰色の女の子
私は東京で働いてるのですが、家は千葉の茂原市にあります。 その日も夕方に帰ってきて、家の前の道を家に向かって自転車で走っていたのですが、前から近所では見たことのない女子高生くらいの子が歩いてくるのが見えました。 その道は周りを田んぼや畑に囲まれて、しかも私道のような感じになっているので、知らない人が入ってくることがほぼありません。ですので珍しいなぁ〜と思っていた所、まさに私の家の前で斜めにフワッ!
百物語|七夕顛末記 #19 机上の空論が壊れた日
地域活性という実験
「地域活性って、どうやったら成功すると思いますか?」 講演で聞かれたら、昔の自分は迷わず答えていた。 コミュニティを作ること。 情報発信。 交流人口。 関係人口。 成功事例。 本も読んだ。 事例も調べた。 理論も知っている。 でも。 現場は、その通りには動かなかった。 会議では賛成してくれた人が、別の場所では違う話を聞いている。 本人に五分聞けば終わる話が、何人も経由する
百物語|七夕顛末記 #18:だったら、自分で伝えよう
噂は止められない。でも、伝えることはできる。
「もう、人づてはやめよう。」 事務所で一人、そう口にした。 誰かに聞かせるためじゃない。 自分に言い聞かせるような独り言だった。 ここ数日、いろんな話が耳に入ってきていた。 「ああ言ってたらしい。」 「こういう話を聞いた。」 気付けば、誰かの話には必ず"誰かから聞いた"が付いている。 どこで変わったのかは分からない。 最初から違ったのか。 途中で変わったのか。 もう考えても答
百物語|七夕顛末記 #17:噂は、歩いて広がる
伝えたかったことと、伝わったこと
「ちょっと、話いいですか。」 一本の電話だった。 相手は出店エリアの地権者だった。 声の調子で、少しいつもと違うことはすぐに分かった。 「いくつか、出店はちょっと難しい団体がある。」 その一言から始まった。 理由を一つひとつ聞いていく。 納得できるものもあった。 長年その場所を守ってきた人だからこそ、大切にしている基準がある。 そこは理解できた。 でも、話はそこで終わらなかった
百物語|七夕顛末記 #16:売れない。
企画の熱量と、お客さんの熱量は違う
Squareの管理画面を開く。 画面には、その日の販売数が並んでいた。 変わらない。 昨日と、ほとんど同じ数字だった。 「……まぁ、こんなもんか。」 そう言いながら画面を閉じる。 でも、数分後にはまた開いている。 人間なんてそんなものだ。 ここまで来れば、企画はかなり形になっていた。 出演者も決まった。 会場も決まった。 スポンサーも集まり始めている。 SNSも動いている。
百物語|七夕顛末記 #15:沈黙の三十秒
一番怖かったのは、反対ではなく無反応だった
全て話し終えた。 「以上です。」 そう言って前を見る。 静かだった。 資料を閉じる音もしない。 誰も口を開かない。 時間にすれば数秒だったのかもしれない。 でも、その沈黙だけはやけに長く感じた。 「……俺さ。」 部屋の奥から声がした。 みんながそちらを見る。 その人は資料を机に置くと、ゆっくりこちらを見た。 「正直、この企画が成功するかどうかなんて分からない。」 その言葉
百物語|七夕顛末記 #14:一本の線
バラバラだった企画が、一つになった夜
時計を見ると、もう午前一時を回っていた。 事務所には自分一人。 外は静かで、聞こえるのはエアコンの音と、キーボードを叩く音だけだった。 モニターにはPowerPointが開いたままになっている。 スライドは何枚も並んでいるのに、どこかしっくり来ない。 出店改革。 怪談ライブ。 メンバーの負担軽減。 一つひとつ見れば、どれも悪くない。 でも、並べると別々の企画にしか見えなかった。
百物語|七夕顛末記 #13:同じ景色を見ていなかった
「いける」と「本当に大丈夫か」が同時に存在していた
告知も出した。 出演者も決まった。 動きとしては、前に進んでいる。 外から見れば、 順調に進んでいるように見える状態だった。 でも、内側は違った。 温度が揃っていない。 「これはいける」と思っている人もいれば、 「本当に大丈夫なのか」と感じている人もいる。 どちらも間違っていない。 むしろ、どちらも自然な反応だった。 ここまでの流れをすべて見ている人と、 一部だけを見ている人では、前
百物語|七夕顛末記 #12:出してみて、初めて分かる
「面白い」は、売れるとは限らない
ここまでで、構造は整った。 出店の方向性。 怪談ライブの企画。 出演者の選定。 やるべきことは一通り決まった。 次は、外に出すフェーズ。 ——告知と販売 ここで初めて、 “評価”が入る。 どれだけ内部で納得していても、 外に出した瞬間に意味が変わる。 面白いと思っているのは、あくまで内側の話。 それが外に通じるかどうかは、別問題だ。 まずは告知。 情報を出す。 出演者を出す。
百物語|七夕顛末記 #11:なぜ、落語家を入れたのか
きれいごとだけでは、人は来ない
最後に決めたのが、立川志の春さんだった。 ここは、少し異質に見えるかもしれない。 怪談ライブに、落語家。 普通に考えれば、 同じジャンルで揃えた方が分かりやすい。 実際、その方が“それっぽく”なる。 それでも、あえて外した。 理由はシンプルだ。 ——怪談だけでは、持たないと思った 怖い話は強い。 引き込む力もあるし、 印象にも残る。 ただ、それが続くとどうなるか。 慣れる。
ただの夜を、贅沢な夜に。
何でもない一日を、少しだけ特別にする場所
その日も特別な出来事はなかった。 仕事を終え、いつもの道を歩く。疲れたわけでもない。かといって、何か楽しいことがあったわけでもない。ただ、いつも通りの一日だった。 そんな夜にふと足を向けた先で、グラスを傾けながら他愛のない会話を交わす。仲間と笑う夜もあれば、スタッフとの何気ない会話に心が和らぐ夜もある。 振り返れば、記憶に残る夜というのは案外そんなものなのかもしれない。豪華な出来事ではなく、
歩く足
夏の夜、リビングで横になってテレビを見ていると、庭を歩く足だけがはっきりと見えた。父が歩いているのかと思ったら風呂あがりの父が部屋に入って来たので驚いた。
雨の電話BOX
アキヤマ怪談 実体験実話怪談 雨の電話BOX 1987年頃 当時24歳の俺はレンタルビデオ店の店長だったが その会社で流行に乗って宅配ピザを、はじめることになった フランチャイズではなくインディーズ・ピザ店である 配達バイトを数人雇い 厨房も数人雇った それぞれを仕切るメンバーが必要ということで抜擢された・・・ 宅配ピザは好評でかなりの注文が来た 注文が来るのは繁盛していいのだが 夜21時頃
飲酒事故巻き込まれたバイク 実体験実話怪談
飲酒事故巻き込まれたバイク 実体験実話怪談 その日店の片付けやらですっかり遅くなり 24時過ぎに原チャリでポロポロ帰った・・・ いつも通る 226号線と外房有料のT字交差点・・・ 当時は道路拡張工事中で1M四方のコンクリートブロックで固定された ガードレールで拡張途中部分が大きく区切られていた・・・ 次の日の朝9時 昨夜と同じ交差点・・いつもと違う? 大惨事のあと・・コンクリートブロックがいく
百物語|七夕顛末記 #10:共感だけでは終わらなかった人
紹介から始まり、気づけば“支える側”にいた
次に声をかけたのは、 はおまりこさんだった。 きっかけはシンプルで、 YEGメンバーからの紹介だった。 最初は、 「こういう企画をやろうとしている」という共有。 そこから話が始まった。 ただ、この人に関しては、 少し違った。 話をすると、すぐに分かる。 単に出演するかどうかではなく、 「この企画をどう成立させるか」という視点で見ている。 ここが大きかった。 普通であれば、出演者は“
百物語|七夕顛末記 #9:すべての起点になった人
この企画は、ここから始まっていた
怪談ライブの出演者を誰にするか。 この問いに対して、 最初から決まっていた人がいる。 ——牛抱せん夏さん 今回の企画において、 単なる出演者という位置づけではない。 むしろ、この人がいなければ、 この企画自体が存在していなかった可能性がある。 そもそものきっかけは、 「地域の怪談を集めてほしい」という一言だった。 地域に眠っている話。 語られていないストーリー。 それを集めることに意
現場が止まるのが、一番困るんです。
有限会社あきやま建材店
「うちは建材屋ですから。」 そう言って笑う。 でも話を聞いていると、 単純に建材を売っている会社ではないことが分かる。 砂利。 セメント。 鉄筋。 ブロック。 どれも主役になることはない。 建物が完成した時、 誰も砂利を見ないし、 誰も鉄筋を褒めない。 だけど。 「無かったら工事できないんですよ。」 その一言に、 この仕事の本質が詰まっていた。 朝。 現場から電話が入る。
閉ざされた風呂場
自衛隊の新隊員教育期間中の出来事です。お盆の前日のことでした。寮の私物庫の奥に、普段は使われていない閉ざされた風呂場がありました。……(ここに風呂場に入った経緯)……写真を撮ったところ、人影が映っていました。しかし、その時そこには誰もいませんでした。その後の点呼で、女性隊員の一人が突然倒れてしまいました。私の後ろを通った時、男性の声で「遊んでんじゃねぇよ」という声が聞こえました。……(ここに詳細や
ファミレスに降りた星
あの日、ファミレスでハンバーグを食べていると、窓の外から星が降ってきた。……最初は流れ星だと思ったのだが、その星は地面に落ちることなく、宙に浮いたまま……。そして気がつくと、店内に天狗が……。
百物語|七夕顛末記 #8:ぁみというカード
“集客”という現実から逃げなかった話
「いや、それ誰が見に来るんです?」 その言葉に、少しだけ空気が止まった。 夜だった。 商工会議所を出たあと、数人でそのまま居酒屋に流れていた。 テーブルの上には串の皿と、溶けかけた氷。 誰かがタブレットで出演候補を調べている。 怪談ライブの話になると、最近は自然とみんな前のめりになるようになっていた。 「牛抱さん来たらかなり強いですよね」 「いや、でもそれだけじゃ弱くないですか?」
百物語|七夕顛末記 #07:出演者は、どうやって集めたのか
前例のない企画に「出る理由」をつくる
怪談ライブをやると決めた。 次に来るのは、当然この問題だ。 ——誰が出るのか ここを外すと、すべてが成立しない。 ただ、前提としてハードルは高い。 七夕祭りの中でやる怪談ライブ。 前例もない。 実績もない。 つまり、出演者側から見れば、 “よく分からない案件”になる。 条件も強いとは言えない。 地方開催。 日程制約。 予算にも限界がある。 正直に言えば、 断られてもおかしくない条
百物語|七夕顛末記 #06:怪談ライブ、本当にやるの?
“なんで七夕で怪談?”から始まった話
出店の話が進む中で、もう一つの軸が動いていた。 ——怪談ライブ 最初にこの話を出したときの反応は、シンプルだった。 「なんで七夕で怪談?」 違和感しかない。 七夕は、どちらかといえば明るいイメージだ。 家族連れ。 にぎやかさ。 夏のイベント。 そこに、怪談。 普通に考えれば、相性は良くない。 むしろ、避ける選択の方が自然だと思う。 それでも、あえてやろうとした。 理由はシンプル
百物語|七夕顛末記 #06:七夕合宿
古民家の夜に、祭りの形が見え始めた
方向性は決まった。 議論も一通り終えた。 出店の考え方も整理された。 ここからは実行フェーズ。 ——そう思っていた。 だが、実際に動かし始めると、 すぐに分かった。 想定通りには、何も進まない。 まず出てきたのは、 “温度差”だった。 こちらとしては、議論もして、 意図も伝えて、 ある程度整理された状態だと思っている。 でも、現場の反応は違う。 「それって、どういうこと?」 「い
百物語|七夕顛末記 #05:炎上の先で決めた「落としどころ」
燃やしたままでは、祭りは動かない
「で、結局どうするんです?」 その言葉を聞いたのは、たしか二回目の打ち合わせの帰りだった。 商工会議所の階段。 前を歩いていたメンバーが振り返りもせずに言う。 「一般公募って言って、このまま誰でもOKにするわけじゃないですよね?」 少し笑いながら言っていたけれど、半分は本気だったと思う。 #05で火がついてから、空気は完全に変わっていた。 誰もがこの話を知っている。 でも同時に、誰
百物語|七夕顛末記 #04:火がついた日
「一般公募」という四文字が、祭りの空気を変えた
「これ、マジで出すんですか?」 最初にそう言ったのが誰だったのか、もう覚えていない。 ただ、その瞬間に会議室の空気が変わったことだけは、はっきり覚えている。 長机の上には、印刷された資料と飲みかけのペットボトル。 壁際では古いエアコンが低い音を鳴らし続けていた。 商工会議所の会議室は、いつも少し乾燥している。 その日も同じだった。 違ったのは、机の真ん中に置かれていた一枚の紙。 そこ
百物語|七夕顛末記 #03:最初の提案で、空気が止まった
「いいこと言ってるのに、通らない」理由
最初の提案は、ロジックとしては間違っていなかったと思う。 第2話で整理した通り、 この祭りは人に依存した構造になっている。 だったら、やるべきことはシンプルだ。 負担を分散させる。 役割を明確にする。 継続できる形に再設計する。 そのためのアイデアも用意した。 出店の整理。 運営の分担設計。 新しいコンテンツの導入。 スポンサーの考え方の転換。 どれも、“続けるために必要な打ち手”とし
百物語|七夕顛末記 #02:茂原七夕まつりとは何か
90万人が動く3日間、その裏側にある構造
この話を読む前に、一つだけ前提を共有しておきたい。 ——茂原七夕まつりとは、どれくらいの規模の話なのか。 開催は毎年7月下旬、3日間。 場所は茂原駅周辺の商店街一帯。 来場者数は、約80万〜90万人。 人口約9万人の街に、その約10倍の人が流れ込む。 数字だけ見れば、それがどれだけ異常なことか分かる。 普段は穏やかな地方都市に、 3日間だけ“都市規模の人流”が発生する。 道路は人で埋ま
百物語|七夕顛末記 #01:すべては「このままでいいのか?」から始まった
続いているはずの祭りに、なぜ違和感を覚えたのか
それは、はっきりとした問題ではなかった。 むしろ逆だった。 一見すると、何の問題もないように見えていた。 茂原七夕祭り。 人は集まり、出店が並び、例年通りのにぎわいがある。 外から見れば、「ちゃんと成立している祭り」だった。 だからこそ、その違和感は説明しづらかった。 ——何かがおかしい。 そう思いながらも、どこがどうおかしいのか、すぐには言語化できない。 関わる時間が増えるほど、少し
物流で地域を支える100年企業を目指します❗️
当たり前を積み重ね、信頼でつなぐ地域のライフライン
「荷物を運ぶ」―― それは単純な仕事のように見えて、実は地域の暮らしそのものを支える役割です。 企業の活動も、個人の生活も、物流が止まれば成り立たない。 だからこそ、有限会社原田運送は“当たり前に届けること”を何より大切にしてきました。 時間を守ること。 安全に運ぶこと。 一つひとつ丁寧に扱うこと。 派手さはない。 けれど、その積み重ねが信頼となり、地域に根を張っていきます。 目指すのは、
まだ語られていない、この街のかたち
外構から始まる、暮らしと風景の物語
家の前を通り過ぎるとき、ふと目に入る庭や門まわり。 その一つひとつが、実はこの街の“印象”をつくっている。 ブルーズガーデンは、外構を単なる設備としてではなく、 「人の暮らし」と「街の風景」をつなぐものとして捉えています。 朝、玄関を出たときの光の入り方。 帰宅したときに感じる安心感。 季節の移ろいがふと目に入る植栽。 そうした何気ない瞬間の積み重ねが、暮らしの質を変え、 やがて街全体の空気
千葉外房の海沿いで...
千葉の外房、九十九里の端っこあたりの話です。 ある曇天の日、友人と誰もいないサーフポイントを歩いていると、砂浜に**「お供え物」**のような皿がポツンと置いてありました。中には干からびた魚と、真っ黒に汚れた古い指輪。 気味悪くなって離れようとした時、背後の海から**「ザリザリ…」**と濡れた砂を引きずる音が聞こえました。振り返ると、波打ち際に真っ黒な海藻の塊のような何かが這い上がってきています
鳴り続ける踏切
外房線沿いの踏切は、夜になると人通りがほとんどなくなる。 あの日、車で通りかかったとき、踏切の警報機が鳴っていた。 だが、電車は来ない。 遮断機は下りたまま、音だけが鳴り続けている。 しばらく待つが、状況は変わらない。 不審に思い、外に出た。 踏切の向こう側に、人影が立っている。 動かない。 ただこちらを見ている。 電車は来ないのに、その人影だけがそこにいる。 次の瞬間、警報が
空室の隣
茂原のビジネスホテルに泊まったときの話だ。 夜、隣の部屋から話し声が聞こえてきた。男女の会話のようだったが、内容ははっきりしない。 壁が薄いのかと思いながらも、少し気になってフロントに確認した。 「隣は空室です」 そう言われた。 部屋に戻る。 やはり、声は聞こえる。 今度はさっきよりも近い。 壁のすぐ向こうから。 耳を当てる。 その瞬間、声が止まった。 代わりに、何かが擦れる
水面の顔
外房の川にかかる橋は、夜になると妙に静かだ。 車の音も届かず、水の流れる音だけがやけに大きく聞こえる。あの日、何となく立ち止まり、橋の下を覗き込んだ。 水面に顔が映る。 当然、自分の顔だと思った。 だが、違った。 見覚えのない顔が、こちらを見ている。 一瞬、理解が追いつかない。 もう一度、よく見る。 やはり自分ではない。 その顔が、ゆっくりと笑った。 反射的に顔を上げる。橋の上
黒板に書かれた名前
茂原の外れに、使われなくなった小学校がある。 立ち入り禁止にはなっているが、地元では有名な場所で、肝試しに入る人も少なくない。私も、その一人だった。 校舎の中は思った以上にきれいで、まるでつい最近まで使われていたかのようだった。 教室に入る。 そこにあった黒板を見て、足が止まった。 名前が書かれている。 白いチョークで、はっきりと。 それは——自分の名前だった。 冗談だと思った。誰
助手席の重み
夜の外房を車で走っていると、妙に感覚が鋭くなる。 街灯が少なく、対向車もほとんどない。自分の車のライトだけが道を照らし、その先に何があるのか分からないまま進んでいく。 あの日も、仕事帰りに一人で車を走らせていた。 ふと、違和感に気づいた。 助手席のシートベルトが、わずかに揺れている。 最初は路面の振動かと思った。だが、揺れ方が不自然だった。規則的ではなく、まるで誰かが触れているような動き
鳴る鈴
夜の神社というのは、昼間とはまったく別の場所になる。 茂原の外れにある小さな神社を、帰り道に通ることがあった。人通りも少なく、昼間でも静かな場所だが、夜になるとその静けさは“音が消えた”ような不自然さに変わる。 あの日も、特に何も考えずに境内を横切ろうとしていた。 そのときだった。 「カラン……」 鈴の音が鳴った。 拝殿の前にある、あの参拝用の鈴だ。 反射的に足を止める。こんな時間に
前に続く足跡
外房の砂浜を歩いていた朝。 自分の足跡の横に、もう一つ足跡があった。 最初は、誰かのものだと思った。 だが、それは常に自分の一歩先にある。 振り返る。 後ろには、自分の足跡しかない。 前を見る。 足跡は、まだ続いている。 まるで—— 誰かが“先に歩いている”ように。
ノック
駅のトイレは、夜になると別の場所のようになる。 個室に入ったとき、隣からノック音がした。 「コン、コン」 誰かいるのかと思い、返事をする。 返ってこない。 もう一度、ノック。 だが、入っている気配はない。 不気味になり、出ようとした。 その瞬間—— 鍵が、内側から回った。 開かない。 外ではなく、内側から閉められている。 隣の個室から、またノック。 今度は、壁越しではなく
降りるな
外房の最終バスは、本当に人が乗らない。 あの日も、乗客は自分一人だった。 終点に近づき、降車ボタンを押す。 バスが停まる。 立ち上がった、そのとき。 後ろから声がした。 「まだ降りるな」 はっきりと。 振り返る。 誰もいない。 運転手を見る。 何も言っていない。 そのまま降りた。 バスはそのまま走り去った。 後日知ったが、その停留所の先で、昔事故があったらしい。 もし
同じ顔
茂原七夕祭りの帰り道の話だ。 人混みを抜けて、少し静かな通りに出たとき、違和感に気づいた。 同じ顔の人間が、何人もいる。 最初は気のせいかと思った。だがすれ違う人、通りの向こうに立っている人、どれも同じ顔をしている。 しかも、全員がこちらを見ている。 足を速める。 一人が近づいてくる。 同じ顔のまま、笑っている。 その瞬間、目の前で——消えた。 音もなく、跡形もなく。 気づくと
消えた店員
深夜のコンビニは、どこか現実感が薄い。 あの日も、茂原の外れにあるコンビニに立ち寄った。客は自分だけ。店員が一人、レジに立っていた。 飲み物を手に取り、レジに向かう。 その途中だった。 店員が、消えた。 一瞬だった。本当に“消えた”としか言いようがない。 レジには誰もいない。奥にも人の気配はない。 呼び出しボタンを押す。 反応はない。 そのとき、ふとレジ横のモニターが目に入った。
二つの影
外房の田んぼ道は、夜になると本当に暗い。 街灯もまばらで、月明かりがなければ、自分の足元すら見えない。そんな道を、帰り道に歩いていたときのことだ。 ふと足元を見ると、違和感に気づいた。 影が、二つある。 街灯は一つしかない。なのに、自分の影が二方向に伸びている。 最初は目の錯覚かと思った。だが歩くと、影も一緒に動く。 問題は、その動き方だった。 一つは自分と完全に同期している。だがも
写り込んだもの
茂原の住宅街にある古い家を、知人が相続したというので、内覧に付き合ったことがある。 築年数はかなり古く、誰も住まなくなってから数年は経っているらしかった。玄関を開けた瞬間、独特の匂いがした。湿気と、長く閉ざされた空気の匂いだ。 問題は、仏間だった。 古びた仏壇の横に、一枚の写真が立てかけられていた。家族写真だろう。白黒で、少し色あせている。写っているのは、どこにでもいそうな家族だった。 た
自然素材を活かした家づくりを行うグリーンワールド
茂原市法目にある株式会社グリーンワールドは、注文住宅や一戸建て住宅、不動産、リフォームを手がけている会社です。 公式サイトでは「自然素材の家づくり」を掲げていて、もみの木の家など、素材にこだわった住宅提案を行っているのが特徴です。 また、不動産情報も自社で扱っており、土地と建物をあわせて検討できる体制になっています。 外房エリアは土地条件や気候の影響も大きい地域なので、地域に合わせた住宅提案
生活に直結するサービスを担う大多喜ガス
大多喜ガスは、都市ガスやLPガス、電気関連サービスを提供している会社で、茂原にはサービスショップが設置されています。 サービスショップではガス機器の販売や修理、工事受付、料金収納、リフォーム対応などが行われていて、日常生活に近い部分を担っているのが特徴です。 ガスは普段意識することは少ないですが、引っ越しや機器トラブルのタイミングで関わることが多く、生活インフラとしての役割が大きい分野です。

流通の裏側を支えている秋葉商店の役割
秋葉商店は、茂原市小林のもばらオロシティに拠点を置く、化粧品・日用品・業務品の総合卸売業の会社です。 1909年創業で、いすみ市からスタートし、その後茂原に拠点を移して現在の形になっています。卸専業として100年以上続いている会社です。 一般の生活者からは見えにくいですが、こういう卸の会社があることで、小売店や事業者に商品が安定して供給される仕組みが成り立っています。 また、商工会議所の活動
地域の土地と暮らしを扱う玉川工産の仕事
茂原市八千代に本社を置く株式会社玉川工産は、長生郡エリアも含めた不動産の売買や賃貸、土地活用を行っている会社です。 公式でも「人・街・暮らし 笑顔創造」を掲げていて、単に物件を扱うだけでなく、地域に根ざした提案をしていることが分かります。 不動産は一度の取引で終わるものではなく、その後の暮らしや地域との関わりにも影響する分野なので、地元の状況を理解している会社の存在は大きいと思います。 宅建
料理店だけで終わらない竹りんの地域との関わり
茂原で竹りんの名前を聞くと、日本料理のお店を思い浮かべる人が多いと思います。実際、株式会社竹りんは茂原市八千代に本店があって、日本料理店を運営している会社です。 でも、調べてみるとそれだけじゃなくて、弁当や惣菜の製造・販売、仕出し料理、給食受託までやっていて、地元の食をかなり広く支えている会社なんですよね。竹りんフードセンターもあって、法事や出張パーティー向けの仕出しにも対応しているようです。
「売る」より先に「暮らし」を考えている住宅会社の話
茂原にある株式会社グリーンワールドって、調べてみると注文住宅を中心にやっている会社なんですよね。 いわゆるハウスメーカーというよりは、地域密着で家づくりをしている工務店に近い立ち位置で、外房エリアの気候や土地に合わせた住宅提案をしているのが特徴です。 公式サイトでも、デザインだけじゃなくて「暮らし方」や「住み心地」を重視しているのが分かって、単に家を建てるというより、その後の生活まで含めて設計
事故のあとに頼る店として名前が出る理由
茂原周辺で車のトラブルがあった時に、「とりあえず相談してみたら?」って名前が出ることがあるのが株式会社オートサービス向後だって聞いたことがあります。 普段は整備工場ってあまり意識しないけど、事故とか故障の時って急に必要になりますよね。その時にどこに持っていくかって、意外と人づての情報が大きいらしいです。 知り合いの話だと、軽い接触事故のあとに持ち込んだ時、修理の内容や費用の説明をかなり細かくし
印刷から広がる地域の拠点としてのさくら印刷
茂原市下永吉にあるさくら印刷は、1949年創業の印刷会社で、現在は印刷事業に加えてデジタルコンテンツやコミュニティ事業も展開しています。 公式でも、コワーキングスペースやミーティングルーム、カフェを併設した施設「SAKURAGI」を運営していることが案内されています。 印刷会社としての機能に加えて、地域の人が集まる場所をつくっている点が特徴で、単なる制作会社ではない動き方をしています。 紙の
勝浦直送の魚を扱う茂原の居酒屋「狼煙」
茂原市榎木町にある居酒屋「狼煙」は、勝浦漁港から直送される魚介や地元食材を使った料理を提供している店舗です。 焼き鳥や焼酎も扱う居酒屋として営業していて、駅から少し歩いたエリアにある地域密着型の店です。 外房エリアは海が近い分、鮮魚を活かした飲食店が多いですが、漁港直送を打ち出している点は特徴の一つだと思います。 地元の食材と外房の海の資源を組み合わせて提供している店として、地域の飲食文化の
現場に入って初めて分かる東京ケミカルエンジニアリングの役割
東洋ケミカ茂原の工業団地で働いてる人から聞いた話なんですが、「設備トラブルの時に名前が出る会社」っていうのがいくつかあるらしくて、その中の一つが東京ケミカルエンジニアリングだそうです。 いわゆる化学プラントの設計や保全、改修に関わるエンジニアリング会社で、普段はあまり一般の人の目に入らない仕事なんですよね。 外房エリアは天然ガスやヨウ素関連の工場が多いのは有名ですが、その分設備も特殊で、トラブ
終電後のベンチ
あれは、茂原駅で終電を逃した夜の話だ。 改札のシャッターが半分ほど下りかけていて、駅全体がどこか「終わった場所」のような空気をまとっていた。人の気配はなく、構内に残っているのは蛍光灯の白い光と、遠くで鳴る機械音だけ。仕方なくホームのベンチに腰を下ろし、スマホを眺めながら時間を潰していた。 そのときだった。 「コト…」 と、隣に誰かが座ったような感覚があった。 反射的に顔を上げる。だが、そ
トンネルの中の影
外房線に乗る人なら、一度は感じたことがあるかもしれない。 夜の電車というのは、昼間とはまるで別の乗り物になる。特に、乗客が少ない時間帯になると、車内は妙に静かで、自分の存在だけが浮いているような感覚になる。 あの日もそうだった。 仕事帰り、ほとんど人のいない車両に乗り込んだ。窓際の席に座り、ぼんやりと外を眺める。やがて電車はトンネルに入った。 窓に、自分の顔が映る。 その後ろに——もう一
夜桜の池
茂原公園の桜は有名だが、夜になると、まったく別の顔を見せる。 あれは、満開の時期だった。昼間の喧騒が嘘のように静まり返った園内を、一人で歩いていた。夜桜は美しいが、どこか現実感が薄い。風もないのに、枝がわずかに揺れている。 池のほとりに差しかかったとき、違和感に気づいた。 水面に、人影が立っている。 岸には誰もいない。だが、水の中にだけ、はっきりとした輪郭がある。 近づく。 その影は、
開かない扉
外房の海沿いに、もう使われていない工場がある。 地元では有名な肝試しスポットで、夜になると何人かが興味本位で入り込む。私も、その一人だった。 錆びた扉の前に立つ。中は真っ暗で、懐中電灯の光が飲み込まれるようだった。 そのとき、奥から声が聞こえた。 最初は、ただの反響音かと思った。だが違う。複数の人間が、普通に会話をしている。 「いや、それは違うだろ」 「いやいや、お前が——」 内容は
波の中の声
外房の海は、夜になると音が変わる。 あの日、私は一人で夜釣りをしていた。波の音だけが一定のリズムで繰り返され、時間の感覚が曖昧になっていく。 その中に、違う音が混じった。 「……おい」 一瞬、気のせいかと思った。 だが次ははっきり聞こえた。 自分の名前だった。 周囲には誰もいない。車も一台も止まっていない。 再び、波。 そしてまた、名前。 今度はすぐ後ろから。 振り返る。

茂原のシステム屋と百物語
千葉県外房、茂原の町に一人のIT屋が流れ着いた。名前は服部友洋。愛知県豊川市で生まれた彼は、社会人のスタートを陸上自衛隊で迎えた。東部方面航空隊、管制気象隊航務班。基地の空の安全を支える仕事だった。 しかし任期を終えたあと、彼はまったく違う道を歩き始める。最初に始めたのはオンラインの家具ショップだった。「ネットで売れる時代だ」そう思って始めた事業だったが、現実は甘くない。広告戦略も知らず、マーケ
この巻は封印されています。
語りは、解放された巻へ。
話数管理の思想
【欠番の許容】地域には「公に語れない記録」や「消えた声」が必ず存在する。 欠番は「そこに何かがあった痕跡」として意図的に残される。
【並び替え不可】物語が語られた順番は「歴史的事実」であり、後からの改竄は許されない。
【100話目は未定義】百物語において100話目が語られることは「終わり」を意味する。 本システムは「続くこと」を価値とするため、100話目は定義されない。
