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夜の百物語

藻原川の灯

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梅雨の晩、藻原川の土手を歩いていると、川面にぽつりと灯りが浮かんだ。提灯の火にしては青白い。近づこうとすると、灯りはするすると上流へ移動していく。追いかけるうちに足元はぬかるみ、気づけば見知らぬ場所に立っていた。翌朝、自分が立っていたのは、かつて水害で集落ごと流された場所だと知った。灯りは、帰れなかった者たちの道標だったのかもしれない。

#怪談#藻原川#