茂原公園の弁天池は、地元では「鏡池」と呼ばれている。ある秋の夕暮れ、池の水面を覗き込んだ少年は、自分ではない誰かの顔が映っているのを見た。老婆のような、子どものような、曖昧な顔。少年が慌てて離れると、水面はただ夕焼けを映していた。祖母に話すと「あの池は昔、身投げがあったんだよ」と静かに教えてくれた。それ以来、少年は池を覗かなくなった。
第2話
夜の百物語
茂原公園の鏡池
第2話 / 100話まであと98話
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#怪談#茂原公園#池
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茂原公園の弁天池は、地元では「鏡池」と呼ばれている。ある秋の夕暮れ、池の水面を覗き込んだ少年は、自分ではない誰かの顔が映っているのを見た。老婆のような、子どものような、曖昧な顔。少年が慌てて離れると、水面はただ夕焼けを映していた。祖母に話すと「あの池は昔、身投げがあったんだよ」と静かに教えてくれた。それ以来、少年は池を覗かなくなった。