茂原七夕祭りの帰り道の話だ。
人混みを抜けて、少し静かな通りに出たとき、違和感に気づいた。
同じ顔の人間が、何人もいる。
最初は気のせいかと思った。だがすれ違う人、通りの向こうに立っている人、どれも同じ顔をしている。
しかも、全員がこちらを見ている。
足を速める。
一人が近づいてくる。
同じ顔のまま、笑っている。
その瞬間、目の前で——消えた。
音もなく、跡形もなく。
気づくと、周囲には普通の人しかいなかった。
だがあのときの「顔」は、今でも忘れられない。
どこかでまた見かける気がして。

第5話 / 100話まであと95話
茂原七夕祭りの帰り道の話だ。
人混みを抜けて、少し静かな通りに出たとき、違和感に気づいた。
同じ顔の人間が、何人もいる。
最初は気のせいかと思った。だがすれ違う人、通りの向こうに立っている人、どれも同じ顔をしている。
しかも、全員がこちらを見ている。
足を速める。
一人が近づいてくる。
同じ顔のまま、笑っている。
その瞬間、目の前で——消えた。
音もなく、跡形もなく。
気づくと、周囲には普通の人しかいなかった。
だがあのときの「顔」は、今でも忘れられない。
どこかでまた見かける気がして。
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