南茂原にあった繊維工場の廃墟には、深夜になるとミシンの音が聞こえるという話がある。かつて工場で働いていた女工たちの中に、過労で倒れた者がいた。工場が閉鎖されて何十年も経つが、機械音は止まない。取り壊しの際、作業員が建物に入ると、埃を被ったミシンのペダルが微かに動いていた。誰も触れていないのに。
第11話
夜の百物語
南茂原の廃工場
第11話 / 100話まであと89話
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#怪談#南茂原#廃墟
第11話 / 100話まであと89話
南茂原にあった繊維工場の廃墟には、深夜になるとミシンの音が聞こえるという話がある。かつて工場で働いていた女工たちの中に、過労で倒れた者がいた。工場が閉鎖されて何十年も経つが、機械音は止まない。取り壊しの際、作業員が建物に入ると、埃を被ったミシンのペダルが微かに動いていた。誰も触れていないのに。