早朝三時、茂原市内の豆腐屋から湯気が立ち上る。主人は毎日この時間に起きて豆腐を作る。「大豆と水、にがり。材料は三つだけ。だから誤魔化しがきかない」。スーパーの安い豆腐に押され、市内の豆腐屋は一軒を残すのみ。だが常連は離れない。「ここの豆腐でないと味噌汁が完成しない」と、主婦たちは言う。
第62話
昼の百物語
茂原の豆腐屋
第62話 / 100話まであと38話
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#豆腐#職人#食文化
第62話 / 100話まであと38話
早朝三時、茂原市内の豆腐屋から湯気が立ち上る。主人は毎日この時間に起きて豆腐を作る。「大豆と水、にがり。材料は三つだけ。だから誤魔化しがきかない」。スーパーの安い豆腐に押され、市内の豆腐屋は一軒を残すのみ。だが常連は離れない。「ここの豆腐でないと味噌汁が完成しない」と、主婦たちは言う。